1日、捕鯨の町太地町で、IWC(国際捕鯨委員会)の規制枠外の小型沿岸捕鯨が解禁され、連休明けにも捕鯨船2隻が熊野灘に出漁する。
太地町は古式捕鯨発祥の地で、戦後は日本有数の近代捕鯨基地として栄えてきたが、IWCの捕鯨全面禁止により、今はわずかに、熊野灘でゴンドウクジラ30頭、ハナゴンドウ20頭が割り当てられている。
太地漁協は、毎年解禁と同時に漁船2隻を熊野灘に出漁させるが、今年は1日に海がしけ、2日は霧が出たため出漁を見合わせ、連休明けにずれ込む見込み。
国内の捕鯨は太地町はじめ、千葉県、宮城県、北海道の4カ所で行われ、黒潮の流れにのって北上するクジラを捕獲するため、太地町が最初の出漁となる。
現在国内で認められている捕鯨枠は、ツチクジラ54頭、ゴンドウクジラ100 頭、ハナゴンドウ30頭で、去年5月、アイルランドのダブリンで開かれたIWC総会で日本は、小型沿岸捕鯨を保護する目的で、ミンククジラ五十頭の「暫定救済枠」を要求したが賛成10、反対14、棄権9で否決された。