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●GWトピックス 黄金週間の道路渋滞予想は大はずれ 96/5/7


湯浅・御坊道路が開通して初めて迎えたゴールデン・ウイーク、県警は当初「県内の主要道路の渋滞は去年よりも減少する」との渋滞予想を発表したが、現実は紀南への観光客により去年以上の渋滞で、観光客だけでなく地域住民も暑い汗をかいた。

紀伊半島を南下する阪和道や国道42号線は、ゴールデン・ウイークや盆、正月などの観光シーズンに、紀南の白浜・勝浦などへ出かける観光客や帰省客で、長い渋滞ができることが恒例となっている。

このため県警は毎年観光シーズン前に車が集中するのを予防する目的で、渋滞予想を出しているが、例年あまり効果が出ていない。

今年は3月30日に湯浅・御坊道路が開通し、和歌山〜御坊間の所要時間が半分の30分に短縮された事や、一昨年の世界リゾート博、去年の吉宗ブームなどの大きなイベントがない事を考え、県警は「ゴールデン・ウィーク期間中の県内主要道路の渋滞は去年よりも減少する」と予想していた。

ところが、高速道路の通行量は、連日普段の倍近い1万1000台程度になり、混雑のピークの3日には1万6000台と跳ね上がり、一時は海南インターを先頭に北行きが30キロの渋滞が出たほか、国道42号線も、御坊から田辺まで30キロ以上ものろのろ運転が続くという去年以上の渋滞となり、県警の予想とは大きく異なった。

このことについて県警は、「ここ2〜3年、高速道路の整備が進み、京阪神から紀南が近く感じられるようになった事に加えて、天候にも恵まれたため行楽客が増えて渋滞が悪化した。」と見方を修正した。

観光シーズンの渋滞は困ったものだが、見方を変えれば、県内各地で行われている観光キャンペーンやイベントが着実に成果を上げて紀伊半島への観光客が増加していることを証明しているとも考えられる。

高速道路が南に伸びても、観光客が南に魅力を感じなければ渋滞はひどくはならないもので、県警は観光立県和歌山の取り組みをどのように実感しているのだろうか。


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