経済企画庁は都道府県別に生活に関する8分野の豊かさを指標にした96年度版「新国民生活指標」を発表した。
基礎となる指数は主に94年までの約150項目を集計し、「住む」「費やす」「働く」「育てる」「癒す」「遊ぶ」「学ぶ」の各分野で重視する項目が異なっている。
「住む」
一人当たりの畳数が多い、富山、福井、山形、秋田など、北陸・東北の日本海側が上位を占め、持ち家比率が低い東京、大阪がワースト2。
和歌山は36位で、34位熊本、35位静岡となっている。
「費やす」
一人当たりの家計所得が多い愛知が初のトップに、東海、関東、北陸が上位をしめている。
和歌山は37位、35位静岡、36位秋田となっている。
「働く」
トップは長野で、事業所の従業員に占める身体障害者率が高かった。
和歌山は31位、29位岩手、30位岐阜となっている。
「育てる」
青少年教育施設数と児童・生徒一人当たりの学校敷地面積が広い北海道が一位。
和歌山は8位、近畿でトップ。6位鳥取、7位青森
「癒す」
医療や福祉サービスの指数がポイントで一位は福井。
和歌山は33位、31位大阪、32位奈良
「遊ぶ」
やはりトップは東京、海外旅行者や飲食店、カラオケボックスが多いからだが、以外にも大阪は31位で27位の兵庫、29位の京都よりも下位にランクされている。
和歌山は36位、34位島根、35位広島となっている。
「学ぶ」
トップは石川、以下富山、東京と続くが、近畿は8位京都、13位奈良、18位滋賀と水準が高い。
和歌山は32位、大阪は33位。
「交わる」
ボランティア活動時間などが判断基準となっており、トップは滋賀。
和歌山は28位、近畿は17位奈良、36位京都、38位兵庫、42位大阪となっている。
以上の8分野を単純平均したベスト3は福井、富山、長野、逆にワースト3は埼玉、神奈川、沖縄となっており、ベスト、ワーストとも去年と同じ。
この指標は通称「豊かさ指標」と呼ばれているが、そもそも「豊かさ」は個人個人の内面の問題で、それを画一的に数値化してランクづける行為そのものが「豊かでないのでは」と言う声もある。