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●「100の指標から見た和歌山」平成8年度版刊行 96/5/15


和歌山県統計化は和歌山の産業や生活、教育福祉などの特性を統計指標で客観的に表す「100の指標から見た和歌山」を刊行した。

「100の指標から見た和歌山」は昭和64年度から毎年刊行されているもので、100項目の統計資料を利用して全国47都道府県の水準と和歌山県の水準を比較する部分と、県内50市町村の水準を比較する部分で構成されています。

全国と和歌山県を比較する部分で特徴ある項目を拾うと、人口関係では、「人口1000人あたりの社会的人口増加率」は滋賀・埼玉・奈良・茨城・三重に次いで6位と、年々上昇している反面、「人口1000人あたりの自然増加率」は42位と低く、その結果として「人口1000人あたりの人口増加率」は93年の24位から19位に上昇している。

また、「65歳以上の老齢人口割合」は前年と同じ15位、「一人暮らしの老人世帯割合」も前年と同じ3位と、いぜん高齢化社会が進んでいることがわかる。

産業面では、「県民総生産」が去年よりワンランクダウンの40位、「一人あたりの県民所得」が5ランクダウンの42位と芳しくありませんが、「一人あたりの預貯金残高」は771万円で、東京・大阪・香川についで4位になっており、なかなか実感はわかないがこれは、持ち家も財産として算入される(持ち家率は12位)ためで、住宅価格の高い東京・大阪が必然的に上位にくる仕組みになっている。

また、「和歌山は田舎やのに物価が高い」と言われているが、それもそのはず「消費者物価指数」で和歌山市は政令指定都市なみの14位、92年には20位だった。

さて、例年最下位の下水道普及率は6%で今年も47位最下位、46位は徳島県で9%、45位は三重県で11%となっており、これはたぶん来年も再来年も最下位確実と見られている。 ちなみに、県内の市町村別普及率は、 高野町67.5% 太地町43.7% 和歌山市14.4% 貴志川町11.6% 白浜町8.3% 串本町0.2%で他の44市町村は公共下水道がまったくない。

「県外大学・短大への進学率」は91.1%でこれも指定席の第一位。和歌山県には大学短大がない?。 2位は島根県の85.7%、3位は滋賀県の84.3%となっている。

「高速自動車国道及び一般国道の自動車専用道路実延長」は41キロで45位だが、海南・湯浅道、湯浅・御坊道路は、事業主体が国ではないのでこのカテゴリーにはあてはまらない。つまり、将来自動車道路が紀南に延長されても、これより順位が上がることはない。

それよりも心配は「公共建設工事費」が93年度の42位から今回は最下位の47位に転落していることで、これについて県統計課は、関西国際空港の開港や世界リゾート博の終了で投資額が少なくなったためと説明しいている。

この「100の指標からみた和歌山」は各市町村と公立図書館に配られるが、県統計協会でも販売される。


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