和歌山県はすでに中国山東省、フランスのピレネーオリアンタル県、アメリカのフロリダ州と友好提携を結んでいるが、このほどメキシコのシナロア州の希望により、友好提携を結ぶことになり、今月20日に県庁で調印式を行う。
シナロア州はメキシコ中西部の太平洋岸に位置し、首都はクリアカン、人口273万人、面積は和歌山県のおよそ12倍にあたる5万8000平方キロメートルで、観光と農業、漁業が主な産業となっている。
特にアカプルコの北およそ350キロの太平洋岸のサマトランは、メキシコ国内ではアカプルコ、カンクンに次ぐ新興の長期滞在型リゾート地で、おもにカリフォルニアから年間100万人の観光客が訪れている。
シナロア州は以前から日本の要項提携先を探しており、静岡県、神奈川県なども候補に上がっていたが、89年に和歌山県に姉妹提携の申し入れをしていたもので、一昨年の世界リゾート博に州政府代表や民族ダンスチームが和歌山を訪れ、その後急速に話が進んでいた。
20日にはレナト・ベガ・アルバラート知事、アルベルト・ロペス経済開発大臣らが和歌山市を訪れ、島精機製作所、ノーリツ鋼機を見学した後、県庁で調印式が行われる。
和歌山県は友好提携を機会に農業技術やリゾート開発など幅広く意見交換をする一方で、交換留学生の派遣なども検討している。
現在、我が国では、埼玉県がメキシコ州と友好提携を結んでいる。