和歌山県初の地ビールづくりに取り組んでいる伊都郡の野半酒造店(かつらぎ町佐野 中神住春社長)に20日、ドイツからビール作りの職人、ブリューマイスターが到着し、いよいよ来月3日からビール造りが始まる。
野半酒造店は、今年1月に地ビール製造の免許が交付されて以来、ビール醸造所の建設にとりかかる一方、ドイツのミュンヘン工科大学で醸造学を学んだビール作りの職人、ブリューマイスターを招いた。
醸造用のプラントや酵母などはドイツから輸入したもので、来月3日から醸造を開始、28日に発売される予定で、ネーミングは3月にテレビや新聞広告などで呼びかけたところ、およそ400通の応募がありその中から、「きのくに野半ビール」を選び、ラベルのデザインもすでに決まっている。
野半酒造店は文政10年(1827年)から酒造りを続けている老舗だが、昭和60門頃から事業の再構築をすすめており、今回も当初はワイン作りを考えていたところ、平成6年4月に酒税法が改正されたため地ビールの醸造に踏み切った。
また、野半酒造店は工場敷地の一角にあるビアホールと居酒屋を改装して、6月下旬に「野半の里」として新たにオープンさせる事にしており、「きのくに野半ビール」はこの「野半の里」とJR和歌山駅前に開店する直営店で味わう事ができる。
しかし、本業はあくまでも紀ノ川の伏流水を利用しての清酒造りで、冬は酒造り、夏はビール造りと良質の伏流水を有効利用した事業と言える。
野半酒造 伊都郡かつらぎ町佐野702 TEL0736-22-1005