和歌山市は今月12日から19日までの8日間で、職員が市税や国保料の滞納世帯を個別訪問して5800万円あまりを徴収した。
市税や国保料、下水道料金、住宅使用料あわせて35億1186万円の未徴収がある和歌山市は、毎年出納閉鎖前のこの時期に、管理職職員が通常勤務時間外の夜間や休日に滞納世帯を戸別訪問して「特別徴収」しており、今年も5月12日から19日までの8日間にわたり、職員のべ2225人が戸別訪問して未収納の市税や国保料を徴収した。
この結果、市税4118万5000円、国保料904万5000円、下水道料58万1000円、住宅使用料799万5000円、総額5880万6000円を徴収した。
今年は戸別訪問の対象を一人当たり40万円以下の比較的少額の滞納者に絞り、2万2013件、4億210万円を徴収対象額と設定したが、実際の進捗率は14.6%で、去年に比べて進捗率は2.3%上回ったものの徴収額では161万9000円下まわった。
この点について和歌山市財政部は「今年は動員した職員が去年よりも少なかったため徴収額も少なくなったと考えられる」「来年からは期限を限った特別徴収の形ではなく日常的に徴収担当者が戸別訪問する事も検討している。」としてる。
市税、国保料の滞納の原因については、「経済的理由」「忙しさにかまけての未納」「取りに来るまで払わない」などさまざまだが、実際に戸別訪問をしてみると、新聞や郵便物が長期にわたって野ざらしになっている世帯が希にあるが、多くは持ち家で自家用車もあるという世帯で、職員が徴収の用件を告げると何事もなかったように支払いに応じる場合が多いのに驚かされる。