去年秋に大阪証券取引所に上場申請を出していた和歌山市のノーリツ鋼機(株)が、来月一四日大阪証券取引所二部に上場する事になり、県内企業としては八番目の上場企業が誕生する。
上場にともない新たに四〇〇万株を発行しこのうち二四〇万株を一般競争入札で売り出すが、これにより、総株数およそは二〇一〇万株となり、資本金は六〇億から七〇億円程度に増資されるもと見られている。
一般競争株式の売り出しについては一〇〇〇株単位二〇〇〇株までで、今月三〇日に入札申し込みを受け付け、三一日に落札価格及び落札者が決定する。
ノーリツ鋼機は従業員およそ一三〇〇人、自社ブランドの「QSS」カラー写真自動現像プリント機のほかコダックのOME生産が好調で、平成六年三月期の売上げは三八〇億三九〇〇万円。
毎年二〇%配当を続けている無借金経営の優良企業で、大証の審査もわずか4カ月と言う異例の早さ上場となった。
今回の上場について西本貫一社長は、上場の第一の目的は、社会的認知度と信用を高めて人材を確保することだが、調達した資金はおもに中国、ロシア、欧州への海外戦略と、新規事業の投資にあてると説明している。