住友金属は平成8年度と9年度の二カ年計画で、和歌山製鉄所におよそ500億円の投資を行い、新しい製鋼工場を建設することを決めた。
これは、高炉から製鋼工場までのいわゆる上工程の生産性を工場させる投資で、今年9月の着工、平成11年7月の完成を予定しており、完成すれば年間粗鋼生産能力は340万トンとなっている。
和歌山製鉄所では現在、800億円を投資して新しいシームレスパイプ一貫生産工場の建設が進められておりの建設がすすめられており、これと合わせて上工程の設備投資が完成すれば、和歌山製鉄所は高級パイプ、鋼板の生産拠点として充分国際的な競争力を持つ工場になると住友金属和歌山製鉄所は話している。
一方で、住友金属は平成9年度末までに、全社の鉄鋼部門で3400人を削減する計画を打ち出しており、和歌山製鉄所でも1000人程度がリストラの対象となる見込みとなっている。