海南市と海南デザイン・ビエンナーレ実行委員会は、低迷する海南市の地場産業を振興するため、平成8年度に漆器・生活日用品など4分野のデザインコンペティションを開催する。
応募規定などコンペの詳細は3月中旬に公表されるが、漆器(四季を感じる漆器)・家庭用品(暮らしを彩る日用家庭用品)・家具(楽しい動具)・健康器具(生活空間に溶け込む健康器具)の4つの分野で国内、海外からデザインや図面を募集し一次審査を行ったあとデザインをもとに模型を作り二次審査を行い、大賞(賞金200万円)を決める。
応募作品の受け付けは4月1日から7月22日までで、4月1日にインターネットにホームページを立ち上げ、コンペの告知とオンラインでの作品受け付けを行う。
海南市は、プラスチックやスポンジを使った台所用品、サニタリー商品の一大産地で、産地の出荷額は年間900億円で、百貨店やスーパーに出回っている日用生活用品のおよそ80%が海南から出荷されていると言われている。
一方、伝統産業の黒江漆器は、時代のニーズの変化への対応が遅れ、さらに安価なアジア製品に押されて低迷を続けており、一時は300億円以上あった年商も今は130億円程度に落ち込んでいる。
このため、今回のデザインコンペは産地に新しい風を吹き込み、現代的な産業を育成しようと言うのが目的で、今年から隔年に開催することにしている。
問い合わせ(3月中旬から)
和歌山県海南市役所 商工振興課「デザイン・コンペティション96海南」事務局
TEL 0734-82-4111