紀陽銀行は平成7年度3月決算で、730億円の不良債権を処理するため、190億円の赤字決算とすることを決めた、紀陽銀行の赤字決算は、昭和恐慌当時の昭和6年以来2度目となる。
紀陽銀行はグループ全体の不良債権を約2000億円としており、今回、関連ノンバンクと500億円と言われる和興開発の延滞債権分を除く、銀行本体の不良債権730億円を3月期で前倒し処理するが、この分は業務純益210億円と株式売却益330億円をあて、不足分190億円を赤字決算とし、8年度に持ち越さない方針。
紀陽銀行は、関連ノンバンクの金利減免債権220億円と、和興開発ほ含む延滞債権700億円など、あわせて1360億円の不良債権を認めており、このうち回収不能分は3年間程度で消却し、来期以降は黒字決算とするとしているが、今回の処理に伴い、店舗統廃合や全従業員の10%程度の人員削減など合理化計画を検討している。