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●ニシキ連鎖倒産 山を越す   95/11/28


ニシキファイナンスの連鎖倒産件数は県内で27件に上っていることがわかり、県商工企画課では一連の手形の不渡り連鎖倒産は山を越したと見ている。

顧客が融資を受けるときに担保として預かった高額の手形を無断で換金して今年8月に自己破産したニシキファイナンスの連鎖倒産は、帝国データバンクの調べによると全国で550件、負債総額523億円に上っており、このうち和歌山県内の連鎖倒産は27件負債総額15億8000億円となっている。

また、東京商工リサーチの調べによると、倒産件数は30件で倒産に至らずも不渡り手形を出した個人商店や中小企業は37件と報告されている。

しかし、ここしばらくニシキファイナンス関連の手形が出回っていないことと手形の期日を考えあわせると和歌山県商工企画課は不渡り手形の被害は山を越えたと見ている。

一連の連鎖倒産により那賀郡内の電気工事店の経営者が自殺するなど深刻な被害も出ており、被害者の会は各方面に救済を求めているが、ニシキファイナンスが手形を担保にとった経緯が悪質であっても、手形を換金する事は正常な商行為であるため、手形の決済を停止するような特別な処置がとれないのが実状。

このため、県商工企画課は最終的に手形を決済する和歌山県信用保証協会に対し、「被害者の状況を 考慮してほしい」と要請しましたが、どの程度効果があったかはわからないと話している。


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