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●生産農家が自分で売値をつけるユニークな産直ショップ、和歌山市にオープン 96/3/15


農協が出資して産直店を経営する例は全国にあるが、和歌山市にきょう生産農家自身が小売値をつけて販売する産直店、「のら工房いさお店」がオープンした。

和歌山市園部に開店した「のら工房」はJAわかやまが米倉を改装して開設した木造モルタル一部二階建て、店舗面積132平方メートルの農産品直売店で、近隣の農家で生産した生鮮野菜や花、JAわかやまのブランド米、それに園芸用品などを販売する。

これまでの産直店は店が商品を仕入れる形式で運営されてきたが、のら工房は近隣の農家が農協に出荷する共販用とは別に生産した産品を自由に店に持ち込み、独自に小売値を付けて販売する仕組みになっている。

また、ポスレジを利用して商品には生産者ひとりひとりの名前が明記されているため、消費者は低農薬や無農薬など特定の生産者の産物を選ぶことができる。

初日のきょうは午前10時の開店前に、200人以上の買い物客が待ちかまえていましたが、きょうはオープンの日とあってか、生産者も市価の半額くらいの売値をつけているものが多く、中には通常小売値で1本60円程度のきゅうりが3本70円というものも販売されていた。

JAわかやま経済部では、生産者が価格を自由に設定して直販すれば通常市価よりも安くなるのは当たり前だか、逆に生産者が手間暇かかる無農薬高級品を生産して、普及品よりも若干高い価格で販売すれば農家の収益もあがる訳で、今後生産者がどのような産品を生産するか興味深いと話している。


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