1800mの滑走路を備えた新しい南紀白浜空港が、9日開港し、日本エアシステムのジェット旅客機MD87(134人乗り)が、一日2往復就航した。
新しい南紀白浜空港は昭和五四年に基礎調査が始まったが、用地買収に難航し平成四年にようやく着工、総事業費四九〇億円を要して今月九日に開港した。
東京からの第一便の到着を前に、西口知事や日本エアシステムの船曳寛眞社長、運輸省航空局の土井勝二次長らが出席して開港式典が行われ、西口知事が「紀南の大交流時代の幕開けとなる事を祈ります。」と開港宣言した。
今回、新たに建設されたターミナルビルは鉄骨一部三階だて延べ床面積三九〇〇F、正面が吹き抜けガラス張りの南紀白浜らしい明るい建物となっており、一階には日本エアシステムの受け付けカウンターとコーヒーショップが、また、搭乗口のある二階には滑走路を見渡せるレストランとみやげ物店、それに、滑走路の模様を映し出す大型ビデオスクリーンが設置されている。。
東京からのジェット機第一便がほぼ満員の132人乗客を乗せて、午前一〇時五分定刻どうりは到着、一方、搭乗口のあるターミナルビルの二階では白浜発の第一便の出発を前に記念式典が行われ、日本エアシステムの船曳寛眞社長が「地元のみなさんの熱意によりジェット機が就航することができました。今後は東京便が3便にも4便にも増え、また、白浜空港から全国各地へ路線が開設されるよう努力します。」と挨拶をしました。
このあと記念すべき白浜発第一便が、満員で東京羽田までおよそ1時間のフライトに出発しましたが、これまで六四人乗りのプロペラ機YS一一が一時間四五分ですから、飛行時間が一挙に四五分も短縮された事になる。。
便数はYS時代の一日三便から一日二便に減ったものの、一日の輸送量では一.四倍になり、空港貨物はこれまでの、一便あたり1.7トンから7.8トンに飛躍的に増加し、エアカーゴを利用した新しい産業が誕生する事が期待される。
新しい空港の開港と同時に空港運用時間も延長され、四月からは朝の第一便が一〇分早く、夕方の第二便が三五分遅い時間に設定されており、利用客しだいでは一日三便運行することが可能な時間設定になっている。