これまで、キャプテンサービスで和歌山の観光情報や名産品情報を提供していた田辺市の第三セクター会社テレコム和歌山(野田 忠社長)は、今年6月からインターネットのIP接続のサービスを開始するが、サービス開始を前にはやくも一次募集会員150人が満員となった。
テレコム和歌山のキャプテンサービスは2000画面もの大容量を誇り、今回この情報資産をさらに有効に活用するため、従来の観光物産情報に紀伊民報の記事データベースサービスなどを加えた500画面程度をインターネットで公開する事になり、4月1日にホームページ(http://www.aikis.or.jp)が開設されるが、同時に、6月1日から公衆回線のIP接続サービスを始める事を決めていた。
このため、テレコム和歌山は2月16〜17日に開かれた「情報化フォーラム in Tanabe」でインターネットカフェを開設し、IP接続サービスの告知と加入申し込み書の配布を行ったが、予想以上の反響があり、数日で第一次の募集150人が満員になった。
テレコム和歌山は、田辺からNTTの専用回線(128Kbps)を第一次プロバイザーInfoWevの和歌山市のアクセスポイントまで接続しているため、受け入れはもう少し余裕があると見ており、8月までの試験運用期間が終われば、さらに100人程度の追加募集を行う予定としている。
現在、田辺周辺からインターネットに接続するためには、大阪まで市外通話を利用する事が一般的だが、これだと月20時間接続したとして電話料金と接続料金あわせて30000円以上もかかる。 ところが、田辺にアクセスポイントがあれば、電話料金と接続料金あわせても7000円程度になると見られており、テレコム和歌山の梅原孝夫システム部長は「これを機会に家庭の電話をISDN回線に切り替える人も多いと聞いている。インターネットの潜在的需要がこんなに多いとは思わなかった。」と話している。