精米機のトップメーカー東洋精米機製作所(和歌山市黒田 雑賀慶二社長)は洗わずに炊ける米、無洗米(BG米)の工場を全国に建設する計画を進めているが、このほど沖縄の合弁工場が完成し操業をはじめた。
米の研ぎ汁による環境汚染の防止、炊飯業務の簡素化の目的で開発された「無洗米」は発売以来、業務用を中心に好調な販売を続けており、これまで、東洋精米機製作所直営の和歌山工場、福島工場はじめ、各地の米穀業者や商社と合弁の九州トーヨー(福岡市)、甲信トーヨー(松本市)、京浜トーヨー(横浜市)、神奈川トーヨー(横浜市)の6工場でフル稼働で年間3万トン(1日あたり100万食)を生産しているが、今月12日、7番目の沖縄トーヨーの工場が完成し操業をはじめた。
(株)沖縄トーヨーは資本金2億円で、東洋精米機51%、第一食糧49%の合弁工場で、第一段階として年間5000トンの無洗米を供給するが、近い将来、年産1万トンに設備拡張される事になっている。 もちろん、無洗米は研ぎ汁が出ないと言う利点があるが、慢性的な水不足に悩む沖縄においては米を研ぐ水を節約できるメリットもあると東洋精米機は話している。
東洋精米機製作所はこのほかに、6つの工場を建設中で、今年度中に全国11の工場が操業する予定で、フル稼働すれば国内の食米の年間消費量550万トンのうちのおよそ1.4%にあたる8万トンを供給することになる。