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●心身障害者に雇用の場を、第三セクター会社「ウインナック」操業 96/3/12


心身障害をもつ人たちに働く場を提供するため、和歌山市の自動車部品メーカー和歌山内燃機(勝本僖一社長、和歌山市西浜)と和歌山県、それに和歌山市で設立した「ウインナック」が12日操業を始めた。

和歌山市雑賀崎に去年10月に設立された「ウインナック」は資本金5000万円で、和歌山内燃機が51%、和歌山県が40%、和歌山市が9%を出資している第三セクター会社で、自動車のエンジン部品やエアコンのダイカスト部品などの製造の他、梅干しの包装を主な業務としている。

現在、従業員33人のうち、15人が耳や足に重度の障害者で、また、3人は知的障害者であるため、工場は車椅子でも作業できるように、機械の配置を低く設置したり、通路も広く取るなどの配慮がなされている。

ウインナックは当初、従業員50人で昨年の10月に操業する予定だったが、景気の低迷により幾分規模を縮小してこのほど操業したが、障害者にとっては新しい雇用の場が拡がる利点があり、また和歌山内燃機にとっては比較的賃金の安いライン作業員の確保になるという利点があり、初年度は1億2500万円、5年後には4億3300万円の売上げを見込んでいる。

親会社の和歌山内燃機は従来から高齢者の有効雇用に積極的で、工場の作業環境を向上させて60歳以上の高齢者を常時10数人雇用しており、93年には労働省の「職場改善コンテスト」で、全国最優秀賞を受賞している。


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